GM
Dead or AliCe
GM
『It Happens All The Time.』
――それはよくあること。
GM
第二回。
GM
マスターシーンに入ります。
GM
二人が教会で踊った翌日のこと。
GM
いつもどおりの、末裔が朝の準備をして――とはまた違った朝を二人は迎えます。
白兎の末裔
「救世主様!!」
ウィル・ホーソン
眉を動かす。
白兎の末裔
あなた方が借りている家に飛び込んでくる、白兎の末裔は酷く怪我をしていました。
白兎の末裔
いつも世話をしている子ですね。
ミュール
目を見開く。
ウィル・ホーソン
「亡者か?」
白兎の末裔
「はい」
ウィル・ホーソン
失礼な悪魔の手先だ。
白兎の末裔
「お願いです、救世主様、どうかお力を……」
白兎の末裔
あなたにすがるように頼む。
ウィル・ホーソン
ノックもせず飛び込んでくるなんて。
ウィル・ホーソン
「僕なんかで良ければ、お力添え致しますよ」
ミュール
傷を見ている。
白兎の末裔
「ありがとうございます、既にたくさんの人が殺されていて……」
ミュール
殺されている。
ミュール
誰かが、
ウィル・ホーソン
傍らに立て掛けた槍を手に取ると、風もないのにたなびき始める。
ウィル・ホーソン
「ミュールさん。あなたはここで待っていてください」
白兎の末裔
血に塗れ、片腕が上がらないのか、ずっと力なくたれていました。駆け込んできたものの、真っすぐ立っているのも辛い様子です。ウィル・ホーソンの言葉に安心して、倒れ込みます。
ミュール
何かを、後ろ手に持っている。
ウィル・ホーソン
「また足でも挫かれたら大変です」
ウィル・ホーソン
籠の鳥は籠の中。
ウィル・ホーソン
そんなところで倒れるなよ。汚い。
ミュール
籠の鳥は籠の中。
ミュール
囀ることも出来ないのに?
ミュール
「……ウィル」
ミュール
「私も行きましょう」
ウィル・ホーソン
「……」
ウィル・ホーソン
「おてんばなお嬢さんだ」
ウィル・ホーソン
手をとる。
ミュール
空いた手を取られた。
ウィル・ホーソン
そのたび、雷に打たれたように痛い。
ウィル・ホーソン
こんなか弱く、やさしく、砂糖のような女を。
ウィル・ホーソン
僕は今から、戦いの場に。
ウィル・ホーソン
「ゆきましょうか」
ミュール
……ああ、かみさま。皮肉なものです。
ミュール
どうして私は。
ミュール
こんな力を。
白兎の末裔
末裔は血の滴る体を引きずって、道を開けます。
白兎の末裔
「どうもありがとうございます、ありがとうございます……」
ウィル・ホーソン
踏むところだったよ。
ミュール
ウィルの手に引かれるまま。
ウィル・ホーソン
悲鳴と破壊のただなかへと、女を連れてゆく。
ウィル・ホーソン
たったひとつの目的地へ向かって。
GM
あなたがたが表に出れば、亡者の場所はすぐにわかります。まだ村の末裔たちが集まって、どうにか亡者を撃退しようと戦っているところだからです。
GM
いや。
GM
救世主であるあなた方がくるまで、どうにかその場を持ちこたえようと交戦しているところだからです。
GM
「救世主様!」「ああ、救世主様!!」「ありがとうございます!!」
ミュール
声がする。
ウィル・ホーソン
転ばないように、ミュールを気遣って、ゆっくりと歩いた。
ウィル・ホーソン
「僕たちが来たからには、もう安心です」
ミュール
ああ、
ミュール
……ああ。
ウィル・ホーソン
亡者をひと目見た瞬間に。
レッドミトン
それは元より、白兎の末裔であったものの亡者。なれのはて。
ウィル・ホーソン
なにかひどくいやなものを感じる。
ミュール
亡者。……あれが。
ウィル・ホーソン
そう大した敵には見えないのに。
レッドミトン
巨大な赤い毛糸の手袋がほつれて、その毛糸に縛り付けられているような姿。
ミュール
うさぎの形をしている。
ミュール
赤い糸。
ウィル・ホーソン
「はやくお逃げなさい、末裔の皆さん」
ウィル・ホーソン
毛糸の手袋。
ウィル・ホーソン
見覚えがある。
レッドミトン
赤いミトンは村の末裔を殴り殺して、更に赤く染まっている。
ウィル・ホーソン
ひどく見覚えがある。
ミュール
赤い色。
ウィル・ホーソン
おおげさなしぐさで旗槍をふるう。
ミュール
「ウィル」
ウィル・ホーソン
そこにいられると邪魔なんだ。
ウィル・ホーソン
「いいものではないでしょう」
GM
「ありがとうございます!」「みんな、逃げろ!!」「邪魔になるなよ」「ああ、でもジョアンが!」
ウィル・ホーソン
「あなたには見せたくなかったよ」
ミュール
「……私も、出来たら」
ミュール
ゆらりと、青い光が揺れる。
ミュール
「見せたくなかった。」
GM
ウィル・ホーソン。あなたのそれは果たされないものだとわかっていたでしょう。堕落の国において、亡者はあまりにもありふれているのですから。
ミュール
ただ、カンテラは揺れている。
ウィル・ホーソン
「心の疵は、」
レッドミトン
亡者『レッドミトン』は体高にして2メートルほど。その大きな体を揺らして、次なる目標と認めたあなたがたの方へ近づいてきます。
ウィル・ホーソン
「その力は、貴女を守ってくれる」
ミュール
カンテラを、
ウィル・ホーソン
「まずは、自分の身を守ることだけを考えなさい」
ミュール
落とした。
ミュール
割れる音。
ウィル・ホーソン
眉をひそめる。
ミュール
何の耐久性もない、ただの硝子。
ミュール
蒼い炎が、足元に広がる。
ミュール
何を焦がすこともなくただそこにある。
GM
一方、取り残され逃げそびれた末裔が、もがいて離れようとしている。
ウィル・ホーソン
「青い」
ミュール
カンテラは、ただの籠。
レッドミトン
その大きなミトンを持ち上げて、取り残された末裔に振り下ろす。
ミュール
手を、引けば。
ミュール
着いてくる炎。
ミュール
末裔に向かってゆびさきを振れば、
ウィル・ホーソン
女を火炙りにする時に。
ミュール
たちまち蒼い盾となって。
ミュール
末裔を守る。
ミュール
皮肉なものだ。
ミュール
──ウィルを惑わす魔女は。
ミュール
炎を操る。
グリフォンの末裔
「たっ、助かった……!?」
ウィル・ホーソン
それが本当に魔女だったかを、確認できるいくつかの方法。
ウィル・ホーソン
そのうちの一つ。
グリフォンの末裔
翼の折れたグリフォンの末裔は、ミュールの守護のうちにどうにか逃げ去る。
ミュール
魔女は、火刑にかけられる。
グリフォンの末裔
「ありがとう、ございます……!」
ミュール
では?
ウィル・ホーソン
磔にした女の身が、青い炎で包まれたなら、それは魔女であった証。
ウィル・ホーソン
ほかにもエトセトラ、エトセトラ。
ミュール
紛れもない魔女の証。
GM
ウィル・ホーソン。これでようやくわかったでしょう。
ミュール
それでも信じますか?ウィル・ホーソン。
ウィル・ホーソン
何人も火刑に処してきたが、この目で見たことはなかった。
ウィル・ホーソン
槍を強く握る。
ウィル・ホーソン
つないだ手が意図せず、離れる。
ミュール
仕方がない。
ウィル・ホーソン
「さあ、殺しましょう」
ミュール
慣れている。
ミュール
「ええ」
ウィル・ホーソン
「魔女も悪魔も、すべて、すべて」
ミュール
笑っている。
ミュール
「ええ。」
ウィル・ホーソン
あの毛糸の……
ウィル・ホーソン
ミトン。
レッドミトン
亡者は声にならない叫びを上げ、そのミトンを振りかざす。
ウィル・ホーソン
魔女が従えていた悪魔。
ウィル・ホーソン
覚えている、覚えているぞ。
ウィル・ホーソン
あの卑しく幼い魔女に、お前は粥を分け与えた。
ウィル・ホーソン
家を貸して、もてなした。
ウィル・ホーソン
あげくの果てには、母親きどり。
レッドミトン
*亡者『レッドミトン』は、心の疵『まりあちゃん』の状態が●。ウィル・ホーソンに関係を持っている。
ミュール
ウィルの纏う気配が凍える。
ウィル・ホーソン
魔女も悪魔も、死ぬべきだ。
ミュール
魔女も悪魔も、死ぬべきだ。
ミュール
ウィル・ホーソン。
ミュール
あなたは正しい。
GM
ウィル・ホーソン。さあ、処刑のときです。
神が与え給うた力を正しく振るう時が来たのです。
GM
その槍に貫かれしものが悪しきものなら息絶えるでしょう。
その槍に貫かれしものが聖なるものならば、傷つけることはないでしょう。
ミュール
石を抱かせて沈めてしまいましょう。
ミュール
正しければ、浮き上がって来るでしょう。
ウィル・ホーソン
仰せのままに。
GM
さあ、神の名の下に裁定を。
GM
*裁判開廷!
GM
*この裁判は本来の裁判ではないので、逆棘の処理を行いません。○は○のまま処理いたします。
GM
*先制値の決定
ウィル・ホーソン
1d6+1 (1D6+1) > 3[3]+1 > 4
ミュール
1d6+1 (1D6+1) > 3[3]+1 > 4
レッドミトン
1d6 (1D6) > 4
レッドミトン
1d6 (1D6) > 1
ウィル・ホーソン
1d6+1 (1D6+1) > 1[1]+1 > 2
ミュール
1d6+1 (1D6+1) > 4[4]+1 > 5
GM
*裁判 ラウンド1
ウィル・ホーソン
*h6 h5 c5 dQ sK
GM
*s3 d4 c7 s7 c8 d10
ミュール
*s2 h4 d9 dK hA
GM
*裁判 ラウンド1 ミュール
ミュール
*dK 祝福 対象をウィル・ホーソンへ
ミュール
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 5[2,3]+3 > 8 > 成功
GM
*ウィル・ホーソンの威力が閉廷まで3上昇。
ミュール
炎が赤い旗へ。
ミュール
旗を焦がすことなく、ただ──その力を増幅させるのみ。
ミュール
炎が歌うように揺れる。
ミュール
歌えない主の代わりに。
GM
魔女よ、穢らわしき手で聖なるものに触れるな。
ウィル・ホーソン
その炎はウィル・ホーソンを灼かない。
ウィル・ホーソン
外側だけは。
ウィル・ホーソン
この熱は、この渇きは、あなたの仕業だったのか。
ミュール
その穢らわしい力に頼るのは何方。
ウィル・ホーソン
「お上手です」
ミュール
「……ウィル」
ミュール
「見ないで」
ミュール
笑っている。
ミュール
何かを、炎の中に投げ出すのが。
ミュール
楽しくて仕方ないように、
ミュール
見える。
ミュール
燃えてしまえば灰になる。
ウィル・ホーソン
「この力、悪を滅するために」
ミュール
見たくないものすべて。
ミュール
ままならないもの総て。
ウィル・ホーソン
「ただ、正しいことをするために、振るいます」
ミュール
「従いましょう」
ミュール
笑う。
ミュール
「あなたが正しい」
ミュール
笑う。
ミュール
「あなただけが正しい」
ウィル・ホーソン
魔女の炎は聖騎士を灼かない。
ウィル・ホーソン
それが答えなのですか?
ミュール
どうでしょうね。
ミュール
魔女の言葉を、望むのですか?
ミュール
惑わされると、知っていて?
ウィル・ホーソン
炎を振り払うように、槍を持ち直した。
GM
*裁判 ラウンド1 ウィル・ホーソン
ウィル・ホーソン
*h5 兇刃 対象はレッドミトン
ウィル・ホーソン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 11[6,5]+3 > 14 > 成功
GM
対象のレッドミトンはウィル・ホーソンの名前のついた●の心の疵があるため、看破が適応されます。
ウィル・ホーソン
1D6+2+2+3+2  ダメージ +兇刃 祝福 看破 (1D6+2+2+3+2) > 4[4]+2+2+3+2 > 13
GM
ウィル・ホーソンの凶器は上質な凶器で、威力は1d6+2 兇刃の効果で+2 祝福の効果で+3 看破の効果で+2点です。
GM
レッドミトンにダメージを軽減するものはないので、そのまま受けます。
[ レッドミトン ] HP : 21 → 8
ウィル・ホーソン
枯れた大地を踏み、跳躍。青い火花が取り残されて落ちる。
ウィル・ホーソン
獰猛な、理性のない獣が、いきものの喉笛に噛み付くような。
ウィル・ホーソン
その足取りは。
ウィル・ホーソン
あなたも、一瞬だけ、目にしたことがあるはずだ。
ウィル・ホーソン
あの荒野の、出会いのあの瞬間に。
ウィル・ホーソン
最初からこれが正解だったのだ。
ミュール
邂逅を思い出す。
ウィル・ホーソン
『まりあちゃん』
ウィル・ホーソン
そうお前はあの魔女を呼んでいたね。
ミュール
燃やしてしまいましょう。
ミュール
炎が囁く。
ミュール
記憶を火にくべましょう。
レッドミトン
死してなお心を縛り付ける赤い毛糸があなたの攻撃を阻もうと動くものの、追いつきません。
ウィル・ホーソン
旗の赤とミトンの鮮血が交錯し。
ウィル・ホーソン
荒々しい毛糸を断って、胸を串刺しにする。
レッドミトン
貫かれる。
ウィル・ホーソン
救世主は、なかなか死ぬことはない。
レッドミトン
おびただしい血液が溢れい出て、地を赤く汚す。
ウィル・ホーソン
コインが0枚であっても、救世主は救世主だった。
ミュール
炎が、血の上を走る。
ウィル・ホーソン
あの子は一度立ち上がったね。
ウィル・ホーソン
胸を槍で貫かれながら。
ウィル・ホーソン
おお、死してなお、息を吹き返すとは。
ウィル・ホーソン
それはお前が魔女である証明に他ならないよ。
ウィル・ホーソン
もう一度だ。
ミュール
血を以てしても、消えることのない火種。
ウィル・ホーソン
魔女の祝福が亡者を焼く。
ミュール
死なないのならば、死ぬまで焼き尽くすまで。
ミュール
灰になってしまえ。
ウィル・ホーソン
白い毛皮が黒く焦げ、あたりに腐臭が撒き散らされる。
ウィル・ホーソン
「はは、」
ウィル・ホーソン
「─── はは、は!!」
レッドミトン
青い炎が燃え移り、悶えて地団駄を踏む。地面にぶちまけられた血がその都度はねて、湿った音を立てる。
ウィル・ホーソン
笑っている。
ミュール
聖騎士の槍を讃えよ。
ウィル・ホーソン
僕だけが正しいと、貴女が言ったから。
ウィル・ホーソン
嬉しくってしょうがないな。
ミュール
あなただけが正しい。この世界の中で。
GM
*裁判 ラウンド1 レッドミトン
レッドミトン
*c7 鋭気
レッドミトン
*c8 かんしゃく
レッドミトン
*s3 大洪水 ウィル・ホーソン ミュール
レッドミトン
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 6[1,5]+3 > 9 > 成功
レッドミトン
1d6+1+3 (1D6+1+3) > 3[3]+1+3 > 7
レッドミトン
鋭気の効果でウィル・ホーソンは10点。ミュールはそのまま7点のダメージですね。
ウィル・ホーソン
*援護 ミュールにダメージ軽減
ミュール
*ウィル・ホーソンを援護します ダメージ軽減
レッドミトン
それぞれ2点軽減されて、8点、5点ですね。
[ ミュール ] HP : 21 → 16
[ ウィル・ホーソン ] HP : 17 → 9
ミュール
*d9 愛毒 対象はレッドミトン
ミュール
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 9[4,5]+3 > 12 > 成功
[ レッドミトン ] 猛毒 : 0 → 3
[ レッドミトン ] HP : 8 → 5
レッドミトン
胸を貫かれたレッドミトンは絶叫し、のたうちながら赤いミトンを振り回します。
レッドミトン
やたらめたらの薙ぎ払いに、回避するすべもありません。
ウィル・ホーソン
「ミュール!」
ミュール
名前を呼ぶ声。
ウィル・ホーソン
魔女を殺すための腕が、その切っ先を少しでも逸らそうと伸ばされる。
ミュール
彼を見る。
ミュール
手を伸ばさない。
ウィル・ホーソン
それを咎めるように、青い火花が散った。
ミュール
魔女は騎士の手が取れない。
ミュール
蒼い炎に、巻かれている。
ミュール
手を伸ばしますか?ウィル・ホーソン。
ウィル・ホーソン
だから女は嫌いなんだ。
ミュール
それが正しくないとしても?
ミュール
蒼い炎は魔女のしるし。
ミュール
知らないはずがないでしょう。
ウィル・ホーソン
それが届く前に。
GM
ウィル・ホーソン。その魔女を護る理由がどこにあるというのですか?
あなたは、神が与え給うた力は、悪しきものを裁くためにあると知っています。
ミュール
悪しきものは何ですか?
ミュール
魔女ではなかったのですか?
ウィル・ホーソン
赤い毛糸が、腕から先を嬲る。
ウィル・ホーソン
鮮血。 伸ばした手の先が消える。
ウィル・ホーソン
貴女と繋いでいた手だ。
ミュール
赤が散る。
ウィル・ホーソン
「っ……!!」
ウィル・ホーソン
悲鳴を噛み殺す。
ミュール
嘘だ。
ウィル・ホーソン
油断していた。
ウィル・ホーソン
これだから女は。
ミュール
指先が、赤く染まる。
ミュール
彼の血だ。
ミュール
私が握らなかったせい。
ウィル・ホーソン
「自分の身を守りなさい!」
ミュール
私が届かなかったせい。
ミュール
手を伸ばさなかったせい。
ウィル・ホーソン
おかしい。
ウィル・ホーソン
以前、足がちぎれたときは。
ミュール
目の前が赤く染まる。
ウィル・ホーソン
僕の体には、青い血が流れていた。
ウィル・ホーソン
ふざけた世界だ。本当にな。
ミュール
視界に反して、
ミュール
足元から炎が巻き上がる。
ミュール
それはレッドミトンの毛皮を焦がし、
ミュール
炎の熱い息吹は、
ミュール
その喉を灼く。
ミュール
灰になれ。
ミュール
悲鳴を上げるような喉すら、
ミュール
崩れて消えてしまえ。
ミュール
魔女の呪い。
レッドミトン
絶叫を上げる亡者はその炎を吸い込み、喉から肺腑へと呪いに焼かれる。
ウィル・ホーソン
紛うこと無く、
ウィル・ホーソン
あきらかに、
ミュール
憎悪は容易く呪いへと昇華する。
ウィル・ホーソン
魔女の呪いだ。
レッドミトン
焼けただれた喉は声を発する機能を損なわせ、荒々しい呼気が音にならずに響くばかり。
ミュール
魔女だ。あなたの嫌う、異端に違いない。
GM
*裁判 ラウンド1 終了
レッドミトン
*捨てません
ウィル・ホーソン
*s5 dQ捨て
ミュール
*s2 捨て
GM
手札は毎ラウンド5枚まで補充されるので、捨てたら捨てた分だけ引けることとなります。
GM
*裁判 ラウンド2
レッドミトン
*d3 s4 c4 d4 s7 s10
ウィル・ホーソン
*d2 s9 cJ(h6 sK)
ミュール
*h3 h4 h7 sA hA
GM
*裁判 ラウンド2 ミュール
[ レッドミトン ] 猛毒 : 3 → 2
GM
紫色の補助技能は自分の手番の主行動前に何枚でも使うことができます。この場合は救済ですね。
ミュール
*sA 救済をウィル・ホーソンに
ミュール
3d6 (3D6) > 9[3,3,3] > 9
[ ウィル・ホーソン ] HP : 9 → 18
ミュール
*パス
ミュール
ウィルを見ている。
ミュール
血の滴る腕を見ている。
ウィル・ホーソン
「僕は平気です。ままあることです」
ウィル・ホーソン
平静をとりつくろう。
ミュール
「………」
ウィル・ホーソン
熱い血が流れていなかったころのように。
ミュール
「ウィル」
ミュール
「あなたは傷ついた」
ミュール
「私が、間に合わなかったせい」
ウィル・ホーソン
「そうですか」
ミュール
炎が、落ちた手を舐める。
ミュール
それは肌を焦がすことはない。
ウィル・ホーソン
おぞましい!
ウィル・ホーソン
嫌悪に歪みそうになった顔は、取り繕えていただろうか。
ミュール
焼かれるのは魔女だから。
ミュール
ウィル・ホーソン。
ミュール
あなたが知りたいと言った。
ウィル・ホーソン
あたたかい炎に血が通う。
ミュール
これが疵の力。
ミュール
あなたが抱き上げた女が魔女だと。
ミュール
薄々は気が付いていたでしょう?
ミュール
ウィル・ホーソン。
ミュール
まだ。
ミュール
魔女を傍に置きますか?
GM
ウィル・ホーソン。見極めは済みました。
あの亡者を殺した後、成すべきことはわかったでしょう。
ウィル・ホーソン
「“何もかも私が悪いの”」
ウィル・ホーソン
「どうにも、こうにも」
ウィル・ホーソン
「貴女がそれが欲しいと、お望みでしたら……」
ミュール
望んでいる。
ミュール
乞うている。
ウィル・ホーソン
舐める炎の舌が指先を覆う。
ウィル・ホーソン
感覚を取り戻す。
ミュール
この魔女を裁けるのは。
ミュール
あなたひとりだ。
GM
ウィル・ホーソン。
あなたまでもが魔女の力を救済と呼ぶのですか?
この忌々しき世界の理に従って?
ミュール
その祝福を受けた腕で。
ウィル・ホーソン
手のひらに残った炎を握り潰す。
ミュール
悪を裁くと云うのですか?
ウィル・ホーソン
亡者を見据える。
ウィル・ホーソン
慌てないで、お嬢さん。
ウィル・ホーソン
逃げたりしませんよ。
ウィル・ホーソン
ここに居りますからね。
ミュール
約束ですから。
ミュール
ウィルの姿を見ている。
ミュール
炎はレッドミトンを炙らない。
ミュール
……ウィルを見ている。
ウィル・ホーソン
期待されていますね。
GM
*裁判 ラウンド2 ウィル・ホーソン
ウィル・ホーソン
*s9 闇雲 対象はレッドミトン
ウィル・ホーソン
*d2 精確
ウィル・ホーソン
1d6 (1D6) > 5
ミュール
*援護します
ウィル・ホーソン
-4をつけて闇雲。 援護で+2
ウィル・ホーソン
2d6+3-4+2+5=>7 判定(+猟奇) (2D6+3-4+2+5>=7) > 7[1,6]+3-4+2+5 > 13 > 成功
ウィル・ホーソン
1D6+2+4+3+2+2  ダメージ +闇雲 祝福 看破 援護 (1D6+2+4+3+2+2) > 2[2]+2+4+3+2+2 > 15
[ レッドミトン ] HP : 5 → 0
GM
*レッドミトンのHP0! 判決表!
レッドミトン
2d6+1-0 判決表 (2D6+1-0) > 7[1,6]+1-0 > 8
レッドミトン
*6~8:ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
レッドミトン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
レッドミトン
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 10[4,6]+0 > 10 > 成功
[ レッドミトン ] HP : 0 → 1
[ レッドミトン ] 前科 : 0 → 1
レッドミトン
*茶々入れ 報復
レッドミトン
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 8[2,6]+0 > 8 > 成功
レッドミトン
1d6+1 (1D6+1) > 1[1]+1 > 2
[ ウィル・ホーソン ] HP : 18 → 16
レッドミトン
*ドリンクミー 愛毒
レッドミトン
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 3[2,1]+3 > 6 > 失敗
ウィル・ホーソン
*cJ 報復 対象はレッドミトン
ウィル・ホーソン
2d6+3=>7 判定(+猟奇) (2D6+3>=7) > 6[4,2]+3 > 9 > 成功
ウィル・ホーソン
1D6+2+3 (1D6+2+3) > 1[1]+2+3 > 6
[ レッドミトン ] HP : 1 → 0
レッドミトン
*レッドミトンのHP0! 判決表!
レッドミトン
2d6+1-1 判決表 (2D6+1-1) > 5[4,1]+1-1 > 5
レッドミトン
*3~5:〈昏倒〉する。
ウィル・ホーソン
「僕が悪いとでも?」
ウィル・ホーソン
「言葉で言ってくれなきゃわかりませんよ」
ミュール
見ている。
ウィル・ホーソン
死に体の亡者を思い切り蹴り飛ばす。
ウィル・ホーソン
まあ、もう死んでいるけれど。
ミュール
負けたものの定め。
ミュール
それを責めることはしない。
レッドミトン
言葉はない。死んでいるから。亡者だから。喉を焼かれて、呪われているから。
ウィル・ホーソン
「ミュールさん、亡者について改めて説明しましょう」
ミュール
弱者は弱いことが罪。
ウィル・ホーソン
「心が傷つきすぎた者は、しまいには、亡者と呼ばれる化け物になってしまいます」
ウィル・ホーソン
槍を振り上げる。
レッドミトン
よろめき、無防備を晒す。
ミュール
振り上げられる槍。
ウィル・ホーソン
「救世主も末裔も、獣も悪魔も、魔女も関係なく」
ウィル・ホーソン
手加減はしない。
ウィル・ホーソン
一撃一撃が、確実に急所を突く。
レッドミトン
貫かれる。
ウィル・ホーソン
心臓を破り、喉笛をかき切る。
ミュール
柳の鞭でぶたれて、
ミュール
うしろの山に捨てられる。
レッドミトン
血が散る。血が散る。生々しい鉄錆と腐敗の匂い。
ウィル・ホーソン
「亡者はこころを持たない、化け物だ」
ミュール
持たざる者は、それがふさわしい。
ウィル・ホーソン
「この堕落の国の、死を冒涜し続ける、忌まわしい抜け殻に過ぎない」
ミュール
それを見ている。
ミュール
それを聞いている。
レッドミトン
貫かれ、裂かれながら、もがいてはウィル・ホーソンを傷つける。
ウィル・ホーソン
突き刺したあとに、足蹴にして引き、また深々と刺す。
レッドミトン
しかしその反撃も、状況を覆すには値しない。
レッドミトン
一方的な暴力。
ミュール
一方的な暴力。
ミュール
その槍の威力を増幅させているのは。
ミュール
紛れもなく魔女の呪い。
ウィル・ホーソン
「ミュールさんが、僕たちが日々口にする食事」
ウィル・ホーソン
「あれも、みんな亡者だったのですよ」
ウィル・ホーソン
「ふふっ」
ウィル・ホーソン
血まみれになって笑う。
GM
ウィル・ホーソン。あなたは堕ちたるものに出来ることは一つだけだと知っています。
鋭利な刃物は聖なるもののため、善良なる人々のため、悪を遠ざけるためにあるのです。
ミュール
まともな水もないこの地で。
ウィル・ホーソン
「今夜は兎のスープが食べれますね」
ミュール
食糧が満足に補充できる訳もない。
ウィル・ホーソン
「……ああ」
ミュール
「ウィル」
ウィル・ホーソン
「だからお家で待っていてくださいと」
レッドミトン
抵抗の力は弱まっていく。赤く染まった地面をいまは這いずり、のたうつだけの存在。
ミュール
咎めるような声。
ウィル・ホーソン
「そう、頼んだのに」
ミュール
咎めるような声?
ウィル・ホーソン
「なにか」
ウィル・ホーソン
「間違っていますか?」
ウィル・ホーソン
「この僕が」
ミュール
「いいえ。」
ウィル・ホーソン
そうして、
ミュール
「あなたが正しいわ」
レッドミトン
レッドミトンは息絶える。
ミュール
すべて。
ミュール
弱いものが悪い。
レッドミトン
息絶えてもなお、赤い瞳はウィル・ホーソンに向けられていた。
ウィル・ホーソン
それが気に入らず、念入りに頭を落とした。
ミュール
咎められるわけもない。
ミュール
ウィル・ホーソン。
ミュール
あなたの。
ウィル・ホーソン
今度は間違えなかったよ。
ミュール
戦う姿は美しい。
ウィル・ホーソン
ああ、正しいことは気持ちが良いね。
ミュール
そう、正しいことは気持ちが良いの。
ウィル・ホーソン
ああ、
ウィル・ホーソン
……
ウィル・ホーソン
貴女にこんな姿を見せたくはなかった。
ウィル・ホーソン
貴女のこんな姿を見たくはなかった。
ミュール
貴方にこんな姿を見せたくはなかった。
GM
ウィル・ホーソン。あなたは成すべきことを果たしました。
この槍は、悪しきものだけを貫く槍なのですから。
ウィル・ホーソン
もしこれが堕落の国ではなく、ただの草原で、
ウィル・ホーソン
ふたりがただの男と女であれば。
ミュール
そんなことはあり得ないわ。
ミュール
知っているはずよ。
ミュール
そんな夢の中で出会える訳もない。
ウィル・ホーソン
「皆さん」
ウィル・ホーソン
「もう安全ですよ」
ミュール
血で濡れている。
ウィル・ホーソン
死体を足で転がしてから。
レッドミトン
何故ならばここは堕落の国。
心に疵があるものだけが招かれる場所。
ウィル・ホーソン
「帰りましょう、ミュールさん」
ウィル・ホーソン
「僕たちの、かりそめの家に」
ミュール
時計が、さかさまに回ったように。
ウィル・ホーソン
破顔する。
ミュール
炎が、
GM
ウィル・ホーソンが勝利を宣言すると、末裔たちは喜びと共に駆け寄ってくる。
ウィル・ホーソン
「足を挫いてしまったのですか?」
ミュール
消えて。
GM
あなたがたの行く手を邪魔することなく、賛美、称賛する。
GM
救世主。
ミュール
カンテラが手に戻る。
ウィル・ホーソン
感覚の戻った右手。
ウィル・ホーソン
魔女の祝福を受けた右手。
ミュール
魔女は、籠の鳥に戻る。
ウィル・ホーソン
いつものように、あなたに差し出すことはなく。
ミュール
「挫いたと言ったら」
ミュール
「………」
ミュール
抱えてくれるわけもない。
ミュール
ウィル・ホーソン。
ミュール
あなたは見た。
ミュール
魔女の姿を。
ウィル・ホーソン
青い炎に照らされる、
ウィル・ホーソン
恍惚とした表情。
ウィル・ホーソン
目に焼き付いて、離れません。
ミュール
騙されていて、ウィル・ホーソン。
ウィル・ホーソン
末裔の称賛に、空の右手でこたえる。
ウィル・ホーソン
「ほら、歩いて」
GM
ウィル・ホーソン。
GM
目に焼き付いて離れないならば、その目を抉りだしましょう。
ミュール
……騙されていて、ウィル・ホーソン。
GM
耳に張り付いて仕方がないなら、その耳を削ぎましょう。
ウィル・ホーソン
「御髪が乱れていらっしゃいます」
ウィル・ホーソン
「あとで梳いて差し上げますよ」
ミュール
その目で見ないで。
ミュール
拒絶して。
GM
ウィル・ホーソン。
それともあなたは、火あぶりの刑を望むのですか?
ウィル・ホーソン
まったく。
ウィル・ホーソン
女たちは、これだから。
ミュール
それでも、
ミュール
手を伸ばすのが。
ミュール
あなたなのね、ウィル・ホーソン。
ウィル・ホーソン
慌てなくても、ここに居ります。
ミュール
私が魔女でも?
ウィル・ホーソン
ここに居ります。
ミュール
みにくく歪んだ、心を持っていても?
ウィル・ホーソン
ここに居りますよ。
ドードーの末裔
その晩の食事は、ウィル・ホーソンの言葉の通り、兎の亡者の肉でした。
あなたがたの世話を焼く末裔は白兎の末裔からドードーの末裔と代わり。
GM
村での生活は続く。
GM