GM
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ウエノ
「あたしが一番手ですか……? なにかの間違いじゃないですか……?」
ウエノ
「まったくしょうがないな~。やればいいんでしょ、やれば!」
ウエノ
「はいっ、あたし、ウエノです。14歳、中学2年生。『魔法少女』やってます」
ウエノ
「まあ、最近はあんまりですけどね。みんな魔法より肉盾のほうが好きみたいで~~」
ウエノ
「……べっっつに、変身できないとかそーゆーんじゃないですよ!」
ウエノ
「あとは~~、あたし、注射器とか絆創膏とか、いろいろ出せるんで!そういうのでみんなを手当してました」
ウエノ
「エヘンエヘン。注射器と魔法は用法用量を守ってただしくお使いください」
ウエノ
「……あと何言えばいいんですか、ラタス?」
ウエノ
「あんまり言いたくないな……なんか、あ~~って言われるんで。超フツーの出身なんで。ハイハイハイ。日本ですハイ」
ウエノ
「ちなみにコンビニの揚げ物ではビッグアメリカンドッグが一番好きでした! ここ重要情報なので。メモしておいてくださいね」
GM
Choice[猟奇,才覚] (choice[猟奇,才覚]) > 猟奇
クロウ
「うぃーっす。クロウってんだ、よろっしく〜」手ひらひら
クロウ
「小せえ頃から軍に鍛えられててな、ちと特殊な部隊にいたんでそれなりに戦闘はできるぜぇ」
クロウ
「んでな、俺ん中にいる魔獣ってやつが…こう。ぐわーって感じで俺の体に纏わり付いてな、その力で敵をざくーって感じだ」
クロウ
「戦争しかしてねぇからよくわかんねぇや。あ、これ仲間ね」
そう言って腕についてるドックタグを見せる。
クロウ
「…心の疵は、俺がもう必要のねぇ人間ってことと」
クロウ
「この性格も表情も作りもんだってことだ、あいつらには内緒だぜぇ?」こそこそ
クロウ
「ひひひ、まあこんなもんだろ〜。んじゃ、お次どうぞ〜」
レーラ
「はて。それはいくらか買い被りすぎかと思うけれどね」
レーラ
「それでは名前から。私たちはローラとレーラ」
レーラ
「俗に言う“ひょんなこと”からローラとレーラ──私たちは、
二人で一人分に収まるようになったのさ」
レーラ
「それで、そうだね。
我々はまあ、そこそこ良好にやっている、と思うよ」
レーラ
「ラタス。ヤツはまあとりわけ気ままな男だが……。
丁度良い、とでも言おうか。そういう間柄と思う」
レーラ
「……ま。丁度良いのはラタスだけに限らんがね。
皆一様に腹に物を抱えておろうが……」
レーラ
「話が逸れたね。
ラタス、ヤツはああいい加減そうだが、存外やれるヤツだ」
レーラ
「特に……闇討ちと言うのかな? アレは気に入った。
ああいう陰湿なところは馬が合う」
レーラ
「この包帯に私たちの血を浸み込ませて、ヤツのように黒色にしてな。
要は……見様見真似をしているよ」
レーラ
「最近は息を合わすのに苦労はしなくなってきた。
勿論、私たちの間柄には及ばないがね」
レーラ
「クロウが大立ち回りを演じ、ウエノが皆を守る。
そういうところも込みで、良いパーティなんじゃないかね」
レーラ
『砕けた鏡』。
ローラとレーラ。鏡写しの少女。彼女は二人で一人という。
レーラ
けれどこの堕落の国で、ローラが発する言葉を聞いた者はいない。
レーラ
『何れ明ける夜』。
夜明けは希望の象徴。明けない夜はないという。
レーラ
夜が明けたのであれば、果たして。
一夜を凌ぐための帳である彼女に用はあるのだろうか?
ラタス
「武器はナイフだ。黒ーいもくもくを出して、ぶすーっとやってるぜ」
ラタス
「残してきたもの……そう、昨日腹いっぱいで食べそこねたあのチキン。食べればよかったぜ~」
ラタス
「変わらないもの……昔から寝相が悪いのがなおらないで困ってるぜ~変わらないぜ~」
GM
絶叫。救世主の少女は血に濡れた大きな斧を振りかぶる。
GM
その斧はレーラに狙いを定め、振り下ろされる。
レーラ
いつも通り。獲物は包帯に絡めとって、身動きを取れなくして。
レーラ
才覚の救世主は、そうした寸刻の油断を突かれる。
GM
包帯による妨害を勢いのまま引きちぎり、力任せに兇刃がレーラを襲う。
ウエノ
きらめくピンクと水色のハート! ステッキにあしらわれたプラスチックの、まんまるまるな翼がはばたく!
ウエノ
真っ赤な斧はストロベリー味? 甘すぎるならミルクを混ぜて!
ウエノ
斧がレーラを包帯ごとひきちぎるその刹那に、冗談みたいなステッキがねじ込まれて、ぱっと絆創膏の花が咲く。
ウエノ
「残念っ、でしたっ! レーラには手を出させません!」
ウエノ
それを掴む少女は──ありふれて薄汚れている。
ラタス
黒い煙幕が立ち込め、少女の救世主を飲み込む。
ラタス
黒い衣装、黒く塗り込められたナイフは煙に溶けては輪郭を偽り。
ラタス
少女の背には、ナイフが突き立てられている。
ラタス
まあおれはコーヒーじゃなくて紅茶派だけどな~。
ラタス
クロウ、と呼びかけるまでもなく、その立ち位置から引き下がる。
クロウ
煙幕に紛れるように、烏が救世主の少女を襲う。
クロウ
黒い翼は少女の視界を遮り、鋭い爪は執拗に少女の目を狙う。
クロウ
烏を振り払おうと少女が斧を振るうと同時に、黒い刃が少女の手首に突き刺さる。
クロウ
少女が膝をついたなら、そのまま首元に刃を通す。
クロウ
視線は外さない。まだ、死んではいないから。
GM
血が周囲を赤く濡らしていく。しかし赤では黒を塗りつぶせない。
GM
少女は、ばた、とわずかに手足を動かすも、そのまま力なく斧が地面に落ち、そして倒れる。
GM
悪さをする救世主を倒すよう依頼されたあなたがたは、見事彼女を打ちのめした。
ウエノ
ステッキを一度大きく振ると、光の残滓とともに赤が跳ねた。ちょっぴり垂れてしまった、ストロベリーソース。
ウエノ
「おつかれさまです!」そう言って絆創膏を押し付ける。
クロウ
「ちょっと危なかったじゃねぇかよ、レーラ。もうちょいで首ちょんぱだ」ひひひ、と笑いながら
クロウ
貼られた絆創膏をさらに適当に貼り直していく
レーラ
「まあ尤も、ウエノなら助けてくれると思っていたとも」
ウエノ
「べっっつに、レーラがケガしたら嫌だとか!そんなことはね!」
クロウ
「褒美にこれをやるぜ」
ウエノに貼られた絆創膏をウエノに貼り返す。
ウエノ
「で、ラタス。何かいいものは見つかりました?」
レーラ
見下ろす。いつも通り楽しげで、いつも通りに残酷だ。
ラタス
カバンからはこの村で奪った食べ物と、ポーチ、ぬいぐるみ、それから地図が出てきます。
ウエノ
「はい、確かに」代金ぶんの働きはできただろうか。
ラタス
奪われたものを周囲でやかましくしてる村人に寄越す。
ウエノ
魔法とスパイスだけでは生きられないが、それを使って生きていくことはできる。
GM
「ありがとうございます!! 恩に着ます!!」
ウエノ
「末裔の皆さん、喜んでくれてよかったですね」
GM
「今夜はささやかながら、宴を開かせていただきますよ!」
GM
事件が解決したことがわかり、避難していた末裔たちも続々と集まってきて、すぐに宴の準備が始まります。
レーラ
「まあ羽目を外しすぎない程度にな。
ほらこないだなんか、食いすぎただとかなんとか……」
ラタス
「まさかフライドチキンを出す救世主なんてな~」
ウエノ
まあ……揚げた鶏は、本当に強かったですよね……!
ウエノ
ビッグアメリカンドッグ派でなければ死んでいました。
レーラ
手強い相手だった。脂っこすぎて一口も食えたものではなかった。
GM
まあ実際、貧しい村です。あんまり贅沢な宴ではありません。
クロウ
肉ならいくらでも、と思ってたけどさすがにあれはやばかったぜ
ウエノ
「にしても、何日ぶりのお布団なんでしょう!」
ラタス
ふきっさらし、岩場に丸まって寝るのは……最悪だぜ!
クロウ
「なあラタス、あの末裔なんかいけそうじゃねえか?」指さし
ウエノ
「もう! ばかなこと言ってないで行きますよ!!」
ウエノ
「やるならよそでやってください! まああったくも~~~」
レーラ
「そこいらにしておかないとウエノが怖いからなあ」
ウエノ
「まったく、なんでこんなバカどもと組んでるんでしょうね、あたしは……」
ウエノ
「……む、 む、む。 はい。レーラがそう言うなら。はい。」
レーラ
末裔の誘導する方へ一同をやんわり連れて行きます。
ラタス
クロウと仲良ししながらレーラについていきます。
ウエノ
反論の唸り声をあげながら連れていかれます。
GM
そんなこんなで、一行は楽しい夜を過ごしました。
GM
昨晩は久しぶりにベッドで寝れましたね。裁判もしたしぐっすりでした。
クロウ
「あーん?そこら辺うろついてんじゃねぇのか?」
レーラ
いつもよりも寝すぎてしまったな、などと思いながら。
GM
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
GM
手紙は殴り書きで、乾く前に折りたたまれて滲んでいます。
ウエノ
「って、クロウもレーラも知らないんですか? いくらラタスでもそれは……」
ウエノ
言いかけて、言葉が止まる。手紙を拾いあげる指。
ウエノ
さいしょはまだ眠気ののこる、ゆっくりとした仕草で。
ウエノ
文字をたどっていたヘーゼルナッツの目が、おおきく見開かれる。
GM
『バカやろうどもへ。
今まで楽しかった。用事ができたからこれでさよならだ。
精々元気でやってくれ。それじゃ ―― ラタス』
ウエノ
手紙を砂の残る床へ落としたまま、拾い上げることもできない。
クロウ
「…ったく」
その手紙を拾い上げ、レーラに手招きをする。
レーラ
ウエノの動揺を見て取って、その表情を曇らせる。
レーラ
どんな碌でもないことでも、こんな顔はしないだろうに。
レーラ
「はてさて、如何様なものか」と、クロウの隣へ。
クロウ
「………あー」
手紙に目を通し、思わず声が漏れる。
ウエノ
「今まで、楽しかった。用事ができたからこれで、さよならだ……」
ウエノ
やっと、その場にのこされた二人の顔を見た。
ウエノ
「性根の腐りきったラタスらしいやりかたですねえ~!!」
ウエノ
「全く! こんなの日本でやったら出るとこ出れますよ! ローキですローキ! 仕事仲間なのに契約違反です!」
レーラ
ウエノを見る。
取り繕えない程に取り繕うのは、却って真に迫るような心地がした。
クロウ
「一旦確認しとけ」そう言って自分の部屋に戻って確認します。
クロウ
「じゃあ、別にコイン目的の裏切りとかじゃあなさそうだな」
ウエノ
ナップザックをひっくり返すと、絆創膏がこぼれ出た。
ウエノ
「はい。……そうです、ね。ひとあんしん、です」
GM
昨日の救世主の荷物を改めれば、地図だけがなくなっています。
GM
昨日眺めた感じでは特別な地図のようには見えませんでしたが。
ウエノ
ストロベリーソースに、ミルクじゃだめだった?
ウエノ
「もしかしたら、宿の人がなにか知ってるかも……」
ウエノ
見てのとおり、いつものウエノではありません。
クロウ
「…まあ、宿の奴に話を聞くのはいいけどよ」
クロウ
昨日の奴から奪った荷物から、地図が消えてんなぁ…。
GM
かわいいクマちゃんと化粧ポーチはそのままですね。
クロウ
「おい、レーラ。こん中にあった地図に心当たりはあるかぁ?」
クロウ
「ああ、この荷物の中にあったはずのもんだ」
GM
慌ただしい様子に気付いて、店で働いている白兎の末裔がやってくる。
クロウ
「おう、連れが一人どっかいった。なんか知ってっか?」
ウエノ
「仲間の一人が、あたしたちの大事な地図をっ、盗んでいってっ!」
ウエノ
「すごく大切なものなんです、無くしたらたいへんなことになるんです……!!」
クロウ
「行き先、もしくは出てった方向はわかるか?」
GM
南方は、これまであなたがたが旅してきたほうです。
GM
あなたがたはこれまで北上して旅してきました。
レーラ
地図。大切なもの。
ウエノの言葉は方便とは言え、そのものに価値があったとはあまり思えない。
ウエノ
「レーラは、ラタスと一番付き合いが長いんですよね、なにか……」
レーラ
「まあ、そう言うほど長くはないけれど……」
レーラ
「大体いつも適当な事ばかり言っているだろう?」
レーラ
黒い靄なんか立ち込めてないのに、空気が仄かに重苦しい。
レーラ
「問いただしたら。
大方、忘れ物した、とでもなんとでも言うだろうな」
ウエノ
「いっしょにあたしと、来てくれませんか?」
クロウ
「めんどーだけどよぉ…、あいつに文句言うのはちと面白そうだなぁ〜」
ウエノ
「いや、いや、相互の利益がなんたらってやつですもんね!!」
レーラ
「私たちも良いよ。勿論、そういうことでね」
レーラ
「ヤツの、バツの悪そうな顔を拝むチャンスだろう」
レーラ
意味のないことはしない男だった。とも思う。
クロウ
来た道を戻るのであれば、迷うこともないだろう。
途中の村に寄っていけば、食料も問題ないだろう。
クロウ
「…30日ルールだなぁ」
ぼそり、と二人には聞こえないように呟く。
GM
・このシナリオにはお茶会MOD『クエスト』が採用されています。クエストは、通常の手番の行動の際に合わせて宣言していただき、その判定値がクエストに設定されている目標値以上であれば成功となります。
クエストNo.1 ラタスに追いつく
概要 :ラタスに追いつく
目標値 :8
消滅条件 :成功するか、お茶会終了と同時に消滅
成功 :クエストNo. 2を開示する / ラタスの心の疵に触れられるようになる
失敗 :3日経過する。その上で、HPを3減らすことで成功したことにしてもよい。
ウエノ
クロウの心の疵 『仮面』を舐めます クエストno1に挑戦します
GM
2 汚水の川。粘り気のある川面がぼこぼこと泡立ち、腐敗臭を放っている。
ウエノ
かくしてウエノ率いる愉快な仲間たち一行は、南へ!
ウエノ
今は5日前に通り過ぎた川を、再び渡ろうとしているところ。
ウエノ
めちゃくちゃ貧相な吊橋を、へなちょこな足取りで歩いている。
クロウ
「いやぁ〜、やっぱすっげぇくせえなここ〜」
鼻をつまみながら吊り橋をひょいひょい渡っていく
ウエノ
へっぴり腰なので無限にレーラにつっかえる。
ウエノ
「あ~~! 待ってください! クロウ!!!」
ウエノ
右手だけ伸ばしている。左手は擦り切れた手すりにしっかりと。
レーラ
違うな~とか適当な視線で適当な相槌をうちながらつっかえている。
ウエノ
「うえええん……こんなの何度も渡る羽目になるなんてえ」
ウエノ
「変身さえできればピュ~~のバサバサだったのに……」
ラタス
『へいへ~い、おぶってやろうか~?』と、5日前はラタスに担がれてました。
クロウ
「…はぁ〜〜〜」大きくため息を吐いてひょいひょいとウエノのとこまで戻っていく
ウエノ
下を見ると終わりなのでクロウしか見れない。
レーラ
同じ道。けれど、全く同じ光景とはいかない。
レーラ
そういうことをまた、その後ろで思っている。
クロウ
「ひひひっ、もう思い出してるようなもんだろーがそれ」
ウエノ
「煮るなり焼くなりお好きにしたらどうですか!?」
クロウ
「ひひひ、えらそ〜だな〜」
その手を取り、引っ張ると同時に持ち上げる。
ウエノ
「しっっんじらんないっっ!!やばんじんっっ……」暴れかけて奈落が目に映る。ごぼごぼと音を立てる悪臭の川……
ウエノ
「……」おとなしく抱っこされます。なんならつかまってきます。
ウエノ
「この人があたしのお尻とか触ったら……なにかのバツを与えてください」
ウエノ
「お願いしますよ!! すごく痛いやつを!!」
レーラ
まあそれで二人して橋から落ちなければ良いけれど。
ウエノ
体が密着すると、ウエノの体が震えているのがよくわかる。
クロウ
「…まあ、とりあえず早く渡っちまうか」抱え直す
クロウ
振り向いてレーラに問う
「レーラはこのお嬢様と違って問題ねえよな?」
クロウ
「あい…よっ」
と、声を出してすごい勢いでぴょんぴょん吊り橋を渡っていく
ウエノ
あたしのほうが年上なのに情けないとかそういう考えはこのやばい吊橋の上では粉々だ。
ウエノ
「あああ~~~!!! ああああ~~~~!!!!」
ウエノ
「死ぬやつです!!! 死ぬやつです!!! 死ぬやつです~~~!!!!!!!」
ウエノ
恐怖すぎてステッキから絆創膏がこぼれまくります。
クロウ
「おまえっ、ほんと…なあっ!」ぐわんぐわん
クロウ
「…ったく」
その様子を見て、少しゆっくりと渡るようにする。
ウエノ
「おにあくまクロウ……おにあくまクロウ……」※ささやき
ウエノ
「あっ! あたしだって怖くないです! こんなもの!!」
ウエノ
急にまたしおらしく。 「あたしが怖いのは……」
ウエノ
「クロウが荷物とコインがあるかって聞いてきたときとか」
ウエノ
「ラタス探しに、ついてきてくれてるのも、そうですけど」
クロウ
「…ありゃあ、ちゃんとトドメを刺せたかの確認でなぁ?俺のミスでお前らが危険になってもやべーだろ?」
ウエノ
「クロウはすごく、仕事ができるんだと思います」
ウエノ
「あたしはいつも、気持ちばっかり前に行っちゃうから」
ウエノ
「だからちゃんと、判断とか……そういうの、うまくないですし」
ウエノ
「レーラやクロウのほうがずっと大人だなって、思うこともあります」
ウエノ
ヘーゼルナッツの瞳がクロウの目を覗き込む。
ウエノ
「なくなった地図が、本当に、すごく価値のあるもので」
ウエノ
「もしかしたら、それは……誰か一人だけの願いを叶えるとか、家に、帰してくれるとか、そういうものだったりして」
ウエノ
「いや! そんなの、ありえませんけどね! ですけど!」
ウエノ
「だとしたら。 そういうふうに、あたしたちが、その」
GM
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
GM
2d6+3=>7 判定(+猟奇:3) (2D6+3>=7) > 8[3,5]+3 > 11 > 成功
[ クロウ ] ティーセット : 3 → 2
ウエノ
2d6+3=>7+2-1 判定(+愛)
(2D6+3>=8) > 9[3,6]+3 > 12 > 成功
[ クロウ ] 仮面 : 0 → 1
クロウ
ここで、いつものように軽薄な態度でごまかすこともできるだろう。
クロウ
けれど、見つめてくるその瞳が、クロウにそれを許さなかった。
クロウ
「俺は…なんの躊躇いもなく、殺すことはできるだろうな」
ウエノ
「……あたしも、ラタスのこと殺せると、思います」
ウエノ
この少女は、四人目。最後に加わった一人だった。
ウエノ
それまでは一人で、救世主の責務を果たしてきた。
ウエノ
「あたしは、きっと、見てることは、きっと」
ウエノ
「できないです。それは、弱いからかもしれないけど」
ウエノ
「そうであってくれたらいいなって、思ってしまうんです」
クロウ
クロウにいつものような飄々とした表情はもうない。
クロウ
「俺が、トドメを刺せたか最後まで見ているのは…ただの癖みたいなもんだ」
クロウ
「死に際に決死の一撃を放つような奴もいるからな。見てねえと死ぬ可能性がある世界で生きていきた、それだけだ」
クロウ
「あいつを殺す時は、少しくらいは目を瞑ってもいいかもな」
クロウ
「…目を瞑りたくなっちまう俺は、弱いと思うか?」
クロウ
吊り橋を渡る足取りは軽くなり、腕の中にあるものをしっかりと抱え直す。
レーラ
いつの間にか背後にあって。
とん。とクロウの背をつつく。
ウエノ
「ああああうそうそうそごめんなさいごめんなさい!!!!!」
レーラ
「ああ、そうするとウエノも一緒に落ちてしまうかもしれないけれどね」
ウエノ
「あああうそですタンマタンマいまのな~~し~~~~!!!!!」
GM
*クエストNo.1 ラタスに追いつく 成功!
GM
*クエストNo.1成功により、クエストNo. 2を開示します。またラタスの心の疵に触れられるようになります。
GM
1d12 荒野シーン表 (1D12) > 8
GM
8 瓦礫の山。積み上がった夥しい量の建物の残骸。一昔前は、大きな街だったのかもしれない。
GM
街道はまっすぐ瓦礫の山に続いている。そこに黒い後ろ姿。
ラタス
「わりぃが、おれは急いでるんだ、すまんな」
クロウ
「おう、待て待てウエノ」
走り出したウエノの首根っこを掴む。
ラタス
「お前らとの付き合いはあれで終わりだ。おれはそのつもりだったんだが……」
クエストNo.2 ラタスの思惑
概要 :ラタスが去った理由を聞き出す
目標値 :7
消滅条件 :成功するか、お茶会終了と同時に消滅
成功 :クエストNo. 3,4,5,6を開示する
失敗 :ラタスの行動を追加
[ ラタス ] HP : 16 → 15
GM
MODの効果により、横槍ないはずですがめちゃめちゃ吊橋落としたかったので間違えてしました。もうしません。
GM
前回はラウンド1ウエノの手番までですね。なんか良い感じにクロウさんをペロペロしました。
GM
クエストに無事成功して、ラタスに追いつきました。よかったね。
ラタス
「お前らとの付き合いはあれで終わりだ。おれはそのつもりだったんだが……」
ラタス
黒い装いはラタスの輪郭を曖昧にして、その振る舞いを隠す。
ラタス
レーラの伸ばした黒い影が煙へと侵入すると、
ラタス
レーラはぐい、とたぐり寄せられ、影へと飲み込まれる。
レーラ
ぴんと張り詰めた得物。それまでは予測の通り。
レーラ
男の持つ力を甘く見ていた、という訳でもなかったけれど。
レーラ
咄嗟に駆けだしたウエノと大差なかった、それだけ。
ラタス
夜の底にあるかのように、一寸の光明もない。
ウエノ
「レーラ!」悲鳴をあげる。まるで無力なこどものように。
クロウ
「…あらら」
吸い込まれていくレーラをただ見ている。
ラタス
レーラの背中に鋭い痛みが走る。焼け付くように。
ウエノ
「何見てるんですか!助けにいかなきゃ!!」
レーラ
敵を戒めるための布切れは、却ってその身を縛った。
ラタス
ただ、ラタスの戦い方を知るレーラはわかる。
クロウ
今行ってももう遅いし、黒煙の中じゃ…あいつにいいようにされるだけだ。
ウエノ
「やめてください、ラタス! なにをしているんですか!?」
ラタス
黒く塗り込められたナイフが三つ突き立てられたことを。
ラタス
まっすぐ蹴り込まれ、黒い煙から突き飛ばされる。
ラタス
背中をナイフに刺されたことが明るみになる。
レーラ
包帯はラタスに絡みついたまま。ぴんと、張り詰めている。
ラタス
*レーラの心の疵『何れ明ける夜』を抉ります。
ウエノ
Choice[猟奇,才覚,愛]
(choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ウエノ
2d6+3=>7 判定(+愛)
(2D6+3>=7) > 4[1,3]+3 > 7 > 成功
[ ウエノ ] ヤリイカ : 2 → 1
ラタス
2d6+3-4=>7 判定(+猟奇)
(2D6+3-4>=7) > 11[5,6]+3-4 > 10 > 成功
[ ウエノ ] HP : 22 → 21
ウエノ
そのステッキのきらめきから放たれたのは、ピンク色の注射器。
ウエノ
がむしゃらに振るった勢いで、闇をつらぬいて飛んでいく!
ウエノ
その中身を満たしているのは、やさしい夢の残骸だということを。
ラタス
そしてぐいと包帯をまたたぐり寄せ、半ばレーラを抱きとめるようにして、
ウエノ
華奢な少女の体に、かわいい注射器が突き刺さる。
ウエノ
そこにおそろしいことなんてあるわけがない。
ウエノ
押し子がひとりでに動いて、喉を鳴らすように少女の体の中へ。
クロウ
今、目の前で仲間同士が傷つけあっている。
…だというのに、自分の頭の中に巡るのは。
レーラ
焼けつく痛みが、この注射器のように誤りによるものだったなら。
レーラ
それはラタスの言葉によるものかもしれないし、或いは。
ウエノ
不要! まさにその言葉のとおり。 なにもかもこんがらがった、不必要な毛糸たち。
ウエノ
お互いの足をひっぱりあって、もんどりうって倒れている。
クロウ
不要。確かにその通りだ。
俺は、一体何のためにここにいる。
レーラ
本当は、問う必要なんてなかった。
けれども問う他になかった。
ラタス
「まるで必要とされたいみたいだな、レーラ」
ウエノ
やけに世界がまぶしく感じる。この堕落の国の、どんよりとした薄明かりひとつひとつが、目に突き刺さる。まるで手術台に寝かせられた時に見つめる無影灯のように。
ウエノ
背中の3つの刺し傷が、爆発的な痛みとなって襲いかかる。
レーラ
「不合理がまかり通るのが許せないだけだよ」
ウエノ
バッド・トリップ。夢を求めるためには、下ごしらえが必要だ。
ウエノ
カレーに皮をむいていないにんじんを入れてはいけないし。
ウエノ
絶望のその瞬間に甘い麻薬を注射してもいけない。
クロウ
「………」
皆の言葉に、クロウは声をかけることもない。
クロウ
ただ、戦況が変わるのをじっと見つめている。
レーラ
嘔吐にも似た感覚と共に、言葉が地に落ちる。
ラタス
「おれは本当に意味のないことをしないのか?」
ラタス
あなたの背に生えたナイフを一つ抜き去り、赤く尾を滴らせたまま、絡みついた包帯を断ち切る。
レーラ
この身体の本当の持ち主に、何度も掛けた言葉を、
不愉快な感覚が呼び覚ましている。
ラタス
ありもしないものを守り続けるレーラには、それ以外の答えを導けない。
[ レーラ ] 何れ明ける夜 : 0 → -1
ラタス
ラタスの心の疵を開示します。
残してきたもの→青い窓の見える庭:ラタスの現在、傷心。重ねてきた犠牲、変わらないもの
変わらないもの→汚れた手:ラタスの現在、傷心。重ねてきた犠牲、変わらないもの
クロウ
ラタスの周囲の黒煙が薄れていることに気づく。
クロウ
「ウエノ、レーラを頼んだ」
そう言って、ウエノを掴んでいた手を離す。
クロウ
同時にラタスの背後から烏が爪を突き立てようとし、クロウもラタスに向かって駆け出す。
クロウ
「………」
クロウの体が、黒い紋様に包まれる。
ウエノ
倒れるレーラに駆け寄る。ふらふらと、おぼつかない足取りで。
ラタス
ラタスの手には黒いナイフ。心の疵の力による武器形成。
クロウ
腕からは黒い羽根が生え、指先は鋭く尖っていく。
ウエノ
「大丈夫ですか、レーラ。あたしの声が、聞こえますか、」
ラタス
煙幕を固めたような。影を刃物にしたような。死を形にしたような。
ウエノ
まるでいくつもの穴があいた洞窟の中で、天井に頭だけ生えた男が叫んでいるような声がする。
クロウ
何もない、空っぽで、虚無のような黒がクロウを包み、刃と成す。
レーラ
ぐらりぐらりと視界が揺れている。
声は酷く歪んで、誇張されて、駆け抜けた砂塵は精神を不快にさせる。
ラタス
一人殺し、一人殺し、そうして堕落の国で生きつないできたように。
クロウ
だが、次の爪がラタスへと襲いかかろうとする。
ラタス
振り下ろされる爪を、二本のナイフで打ち払おうとする。
ラタス
けれどいつか限界が来る。
その場しのぎの幸福で、擦り切れていく心を本当に救うことなどできはしない。
レーラ
レーラは、なんてことないなんて言ってみせるけど。
レーラ
“わたし”はどうしたって好きになれなかった。
レーラ
どこか、遠いどこかで、刃がぶつかる音がする。
クロウ
ちくっとでは済まないような一撃が、ラタスに迫る。
サブロール➀ - ウエノ&レーラ
ウエノ
膝に乗せたレーラ/ローラの、褪せた髪を撫でる。
ウエノ
少なくとも、背中の傷をいっとき、忘れるくらいなら。
レーラ
煮えるような、引き切られるような不快さは気ままな風の如いなくなって。
レーラ
後に残ったのはぽかぽかとした温もり。快さ。
レーラ
麻酔を打たれた時にも似て、世界の輪郭を上手く掴めない。
ウエノ
「これからはみんな、いいことばっかり、ですよ」
ウエノ
なにもなかったみたいに、旅に出れるみたいな。
レーラ
何も間違いなんてない。そんな、いつも通り。
ウエノ
不要だから切り捨てたと、その言葉が腹の底で重たく沈んでいる。
レーラ
「だからウエノがここにいてくれて、うれしい」
ウエノ
髪をすくような手付き。震えている指では、うまくいかないけれど。
レーラ
年端も行かぬ少女の温もりが、震える手を包む。
ウエノ
腐った料理を食べ。ともに眠り。ときどき人を殺して。
レーラ
堕落の国に至る前。いつかローラは、笑ってそう言った。
レーラ
そういうものをくるめて、ローラはみんなを好いていた。
レーラ
微睡み、目覚めたとて、一度覚えた快さを忘れることはない。
クロウ
2d6+0+2=>7 判定(+猟奇)
(2D6+0+2>=7) > 6[4,2]+0+2 > 8 > 成功
[ クロウ ] ティーセット : 2 → 1
ラタス
爪と刃がぶつかる。その膂力にラタスの姿勢が崩れる。
クロウ
「………」
その隙を見逃すほど、甘くはない。
クロウ
鋭い一撃が、さらに追撃する。
それはラタスの人工肺目掛けて。
クロウ
人工肺を貫いたなら、すぐさま引き抜き数歩距離を取る。
クロウ
油断はしない。こいつは、こんな状態だろうと何かしらを仕掛けてくる。
クロウ
これで終わるような男ではないと、今までの旅が告げる。
クロウ
「………」
距離を保ったまま、じっとそれを見つめる。
ラタス
得物を手放し、震える手でマスクをむしるようにとる。
ラタス
人工肺が停止している以上、それは呼吸の妨げにしかならないからだ。
ラタス
ひゅーひゅーと息が細切れになる音が繰り返され、返答はない。
クロウ
「俺らを不要だと切り捨て、元仲間を突き刺してまでしてぇことがあったんじゃねえのか?」
クロウ
今、追撃をすれば殺せる。その確信はあった。
ラタス
ゆっくりと体を起こし、立ち上がり、ナイフを作り出す。
クロウ
「『不要になったから切り捨てた』…だったかぁ?」
クロウ
「その判断は正しいな、俺だってそうするぜ」
クロウ
「ちゃんと切って、捨てなきゃなんねえだろ?」
ラタス
手にしたナイフが解れるように消える。あるいは煙幕が晴れるように。
ラタス
心の疵の力が、貫かれた人工肺を修復する。元よりその人工肺もまた、心の疵の顕れにすぎないからだ。
クロウ
「………不要だと切り捨てたのは、自分自身か?」
クロウ
「生きててほしいなら、一緒にいてやりゃいいじゃねえか」
ひひひ、と笑う。
ラタス
ポケットから地図を取り出し、ひらひらとする。
GM
『狂飆の頂』はいつも台風が逆巻いている山岳であり、めったに人が立ち入ることはありません。『狂飆の頂』について一つ噂があり、尽きることのない嵐の中心部には、雲ひとつない青空があるという噂です。
GM
ということをみなさんはどこかで聞いたことがあります。
クロウ
「言っておくが、てめえがいなくなったこのパーティーじゃ…生存確率はぐっと下がるぜ?」
ウエノ
「あの地図は、『狂飆の頂』の場所の地図だったんですね」
ウエノ
「意味のないことはしないって、やっぱり、そうだったじゃないですか」
ウエノ
「だから、あたしたちだって、意味のないことはしないんです」
ラタス
「……意味はない。そこから帰れるのはおれだけだ」
ラタス
いつかラタスが話した、ラタスの出自の世界。
ラタス
ラタスはスチームパンク世界の極貧層の出自です。彼の世界は一枚の上層と下層に分断され、彼の住む下層には陽の光も届きませんでした。
ラタス
「……まあ、どうしようもない場所だ。スラムってやつだな」
ラタス
「でも隠れ家にしていたそこには青い窓があった」
ラタス
「上層を形成するプレートが剥がれ落ちてな、四角く切り取られた青空が見える場所」
ラタス
「あの向こうに行ったら何がしたいか、よく話していた」
[ ラタス ] 青い窓の見える庭 : 0 → -1
レーラ
ウエノを追って、遅れて、華奢な歩みがやってくる。
いつもより浮世離れ──堕落の国離れしたつたなさを伴って。
ラタス
「噂は聞いてるだろ。狂飆の頂は危険な場所だ」
ウエノ
「首根っこを捕まえていてくれないと、困るんです」
クロウ
「…まあ、そういう流れになるとは思ってたけどよぉ」
ウエノ
レーラの手をくいくい引いてともに抗議している。
レーラ
先程自身に凶刃を向けた人物に笑いかける。
ここの誰も見たことのない、屈託のない笑顔。
ラタス
ポケットに手を突っ込み、何か紙を取り出す。
レーラ
どんなにおかしくても、手を繋いで、そこにいる。
ラタス
*クエストNo.2 ラタスの思惑 成功!
*クエストNo.2 成功により、クエストNo. 3,4,5,6を開示します。
クエストNo.3 おいしい果物を食べる
概要 :新鮮でおいしい果物を手に入れ、食べる
目標値 :8
消滅条件 :成功するか、日数が20日目以降になると消滅
成功 :PC全員のHPを3点回復する(HPの上限を超える)
失敗 :特になし
クエストNo.4 リベンジを果たす
概要 :かつて倒し損ねた亡者を倒しに行く
目標値 :8
消滅条件 :成功するか、日数が20日目以降になると消滅
成功 :価値9以下の好きな小道具一つを手に入れる
失敗 :特になし
クエストNo.5 海を見に行く
概要 :この世界には海というものがあるらしい
目標値 :8
消滅条件 :成功するか、日数が20日目以降になると消滅
成功 :技能の一つを入れ替える(入れ替えなくてもよい)
失敗 :特になし
クエストNo.6 女を抱く
概要 :ナンパなどで誘うか買うかして、女と夜を過ごします
目標値 :9
消滅条件 :成功するか、日数が20日目以降になると消滅
成功 :PKのデッキを公開する
失敗 :特になし
ラタス
「それ、堕落の国にいるうちにやりたいことリストな」
レーラ
見た~いという感じで腕をぶんぶんされています。
ウエノ
「えっじゃああの時のアレとかコレとかあの時の意気揚々と語っていたあれやこれやは!?」
ウエノ
「果物も亡者も海だってなんとかしてみせますよ!」
ウエノ
「果物も亡者も海だってなんとかしてみせます!!」
ウエノ
「っていうかそれはクロウがやればいいんじゃないですかあ?」
ラタス
「こいつのちんちんに興味なんかねえよ!!」
クロウ
「ひひひ」
表情は変わらない、ように見える。
ウエノ
あたしたちを置いていったこと、レーラを傷付けたこと。それがほんとうに、『狂飆の頂』に行きたかったから。それだけなのかとか。
ウエノ
死のうと決めた人が、ノートに書き綴る、それそのものみたいなのはなんでなのかとか。
GM
これより、狂飆の頂にいたるまで、やりたいことリストを埋める旅が始まります。
GM
次の手番より、日付は2日目からとし、各PC、NPCの手番の開始時に1d6を振ります。出た数だけ日数が経過していきます。
GM
1 .ここはあなたが初めて仲間と出会った場所だ。あの日は確か――。
2 .明け方。朝霧の中で目を覚ます。先に起きて、火をつついてる人がいる。
3 .揺れる荷台。通りがかりの隊商に護衛として乗せてもらう。揺れる荷台で風を受ける。
4 .突然の雨。近くにあった洞穴で雨宿り。あの亡者を倒したときも、そういえば――。
5 .村。あなたがたが亡者を倒し救った村は、救世主の帰還を喜びで受け入れる。
6 .今日は見通しがいい。真っ直ぐ伸びる道がどこまでも続いている。
7 .がらんどうの館。そこに住まう救世主を以前倒した。末裔達はどこにいったのだろう。
8 .口笛。仲間がなんとなしに吹いたそれが、今をあの日と結びつける。
9 .街。以前と変わらぬ賑わいを見せている。
10.三叉路。今来た道。以前に来た道。あのときは選ばなかった道がある。
11.闇夜。たき火がパチパチと燃え爆る音。語り合うのにうってつけの夜。
12.ここは仲間が死んだ場所だ。急ごしらえの墓だったが、まだちゃんと残っている。
レーラ
背を見ればその傷は塞がってはいないけれど、救世主の力でどうとでもなる。
クロウ
「そりゃ上々。きつくなったら言えよぉ」ひらひらと手を振る
ウエノ
「どこか休めるところがあったら、そこで改めて手当しますからね」
レーラ
まあるい瞳がクロウを見て、それからウエノを見て、頷く。
クロウ
烏を飛ばし、自身は三人の挙動をじっと見る。